綾部市里山交流研修センター / Ayabe Satoyama Center
京都府綾部市 / Ayabe, Kyoto / 2023年 / 宿泊施設+地域交流施設 / 木造 / 敷地面積6808.40m2 / 延床面積 新築部490.23m2 改修部246.59m2 / 施工:福岡建設 / 写真:表恒匡
カイトアーキテクツ、expoと協働 / collaboration with KYT Architects, expo.
京都府綾部市のNPO団体「里山ねっとあやべ」内に宿泊施設兼地域交流施設を計画した。かつて存在した小学校校舎のエッセンスに加え、地域に点在する古民家の越屋根がつくる景観や環境を取り入れたいと考えた。そこで、建物中央部に越屋根状の塔屋を設けることで建物全体に光や風を取り入れた。越屋根下部の廊下空間は、かつての小学校廊下のように利用者の交流スペースになると共に、光や空気、熱が行きかう場となっている。廊下の北側には管理部門、南側には居室を設け、既存のクスノキが見える窓際の明るいスペースを、集会やテレワークにも使えるように地域交流の拠点としている。
敷地内には共に古民家のフォルムを模した、寄棟屋根の飲食棟、しころ屋根のホール棟が存在している。美観的にも機能的にもそれらと一体で場所をつくりあげることで、地域に特徴的な屋根の景観をつくり、この地域にふさわしい交流拠点としている。
また、本計画と並行して既存建物の改修も行った。山荘のようなフォルムをした既存建築の、外周ガラスを撤去し軒下状の外部空間を設けることで、中庭での活動が建物内部にシームレスに連なることを意図した。また、軒下空間は新規建物のアプローチも兼ねている。